東山魁夷は、明治・大正・昭和・平成と、四つの時代を生きた日本画家です。九十年のその生涯に、厖大な数の作品を残し、国の内外から数多くの褒賞を受けました。
しかし、画家としてのその道すじは、ひとすじにつらぬかれています。自然の風景、それも静かで安らぎにみちた情景を描くこと、それが終生のテーマでした。
取材地は、日本だけでなく、北欧やドイツ、オーストリア、そして中国とひろがりましたが、描かれるのはいつも、移り行く自然の姿でした。季節とともに変化する風景のなかに、美と真実を見いだしたのです。
東山魁夷の風景画に、人物が登場することはありません。また、ビルが立ち並ぶ近代的な街が描かれることもありません。その風景は、画家が実際に目にしたものですが、同時に、画家のこころを通過しています。都会の雑踏を避けて、森や湖の静寂に身をゆだねる。木々やせせらぎの音に耳をかたむける。それが東山魁夷の旅でした。
東山魁夷の作品は、あわただしい日々を送る私たちの前に、静かでやすらぎにみちた世界を届けてくれます。
あなたも、東山魁夷とともに、こころの風景をたずねる旅に出ませんか。
「額絵シリーズ」監修者:佐々木 徹(追手門学院大学教授)
年間配布予定
- 第1回(1月配布)
- 「道」東京国立近代美術館蔵
「白い朝」東京国立近代美術館蔵
- 第2回(2月配布予定)
- 「冬華」東京国立近代美術館蔵
「たにま」東京国立近代美術館蔵
- 第3回(3月配布予定)
- 「春兆」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
「春来る丘」山種美術館蔵
- 第4回(4月配布予定)
- 「春静」山種美術館蔵
「曙」北澤美術館蔵
- 第5回(5月配布予定)
- 「緑のハイデルベルク」北澤美術館蔵
「晩鐘」北澤美術館蔵
- 第6回(6月配布予定)
- 「白馬の森」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
「緑響く」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
- 第7回(7月配布予定)
- 「緑の窓」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
「白夜」北澤美術館蔵
- 第8回(8月配布予定)
- 「緑潤う」山種美術館蔵
「沼」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
- 第9回(9月配布予定)
- 「黄山雨過」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
「江月明」個人蔵
- 第10回(10月配布予定)
- 「行く秋」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
「秋翳」東京国立近代美術館蔵
- 第11回(11月配布予定)
- 「秋思」長野県信濃美術館・東山魁夷館蔵
「秋彩」山種美術館蔵
- 第12回(12月配布予定)
- 「年暮る」山種美術館蔵
「北山初雪」川端康成記念会蔵

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